November 6, 2008.

ポメラニアン

久しぶりに気になるがジェット発見。これ(http://www.kingjim.co.jp/pomera/index.html)だ。ポメラといって、ただひたすらにテキストを打つためだけのツール。一般的なPDAと異なり、スケジューラなどの余分な機能は一切なく、通信機器との連携なども一切図られていない。液晶は白黒である。しかし、何が凄いかというと、収納時には文庫本サイズなのだが、スライドさせて開くと、キー幅17mm幅QWERTY配列キーボードが利用可能で、ATOK環境での文字入力が可能なのだ。PCと異なり２秒で利用可能、電池駆動で24時間は入力が可能等と、単機能であることの割りきりが美しい製品だ。

本体価格は26,000円。高い。しかし魅力ある商品ではあるな...と思っていたが、ある理由で幻滅。全く欲しいと思わなくなった。「携帯のSDのデータがフォルダ構造上読めない」などの欠点も指摘されているが、そんなものはたいした問題ではない。データサイズの上限だ。「本体には128KBしかメモリがないけど、SDで2GBまでつかえるよ」といわれそうだがその上限ではない。１ファイルのサイズの上限の話である。なんと、8000文字が上限だというのだ。

とにかく文章を打つことだけに特化し、文章作成以外の機能を削減したうえで、キーボードやFEPに妥協をしないという姿勢は素晴らしい。なのになぜ8000文字までなのか。いや、技術的理由は理解できる。編集可能なファイル上限を大きくするためには、メインメモリを大きくする必要があり、大容量メモリに展開されたデータを処理するためには速いCPUが必要となり、速いCPUは電池のもちを悪くするからである。しかし、文章作成に特化したはずのマシンがたった8000文字しか編集できないとは片腹痛い。

例えば10/29の日記などはややいつもより長めなのだが、エディタで開くと約8000Bである。文字数で言うと4〜5000文字程度だ。8000文字というのはせいぜい２〜３日分の日記分に過ぎない。少なすぎるのだ。文章作成への特化を歌うなら、せめて小説家が１冊作品を書き上げられる10万文字〜20万文字ぐらいは編集できて当然だろう。20万文字というともの凄い量のようだが、データ量に直すと40KBぐらいである。みんながデジカメで取る写真のデータは１枚あたり4000KBぐらいであると言えば、どれぐらいちっぽけな量かわかってもらえるだろうか。ちなみにbaristaが作っている（そして中断している）アプリなら、1000KBぐらいは楽に編集できる。といってもコーディングが凄いわけでもなんでもなくて、携帯電話のCPUがそれだけ凄い性能だということだが。携帯にも勝てないツールなんざ要らんですよ。8000文字以内で事足りるような人には、まともなサイズのQWERTYキーボードなんか不要なのでは？スマートフォンで十分。

そんなわけで、ポメラニアンにはならなかった。Net Bookが4万で買える時代だからなぁ。コンセプトが好きな人にしか売れないだろうな。買ってもみんな使わないんじゃないかな。

今日は仕事は暇な日だった。....のだが、夕方自社で改善活動の会議に出席。速く終わりそうだったのだが、もうちょっと時間があるからと話し始められ、結局残業ペースに。だから、残業時間が増えるような改善活動なんかやめちまえよ、と思う。みんな切羽詰った顔で仕事しているようには見えないんだから、延長する気なら朝一に会議をすればよい。他人の時間を使って平気な奴に良い仕事なんかできるもんか。

まぁ、そんなわけでバドには間に合わず、せっかくだったので会議後に自社の人間とコミュニケーションをとってから帰宅。帰りの電車でコーディングガリガリ。帰宅＆夕食後もビデオなどを見ながらコーディング。1日12時間ぐらい液晶を眺めている気がするな。

Copyright 2008 barista. All rights reserved.