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February 9, 2009.

立喰いのススメ


月曜日。指の腫れは引いたようで、痛みもほぼ無い。筋肉痛も思ったほどではなく、つまるところもっとハードな練習をしても良いという事か。しかしまぁ、怪我をしない程度に手加減しておこう。もう20歳を超えたんだし。(数学的には正しい)

 

出勤して、自社に戻って、また客先に移動してといつもの月曜のパターン。土曜日に使用したシャトルの代金を郵便局で振り込み。ついでに、Snow PeakとAeroPlaneも2本ずつ注文。どちらも同じショップへの注文で、前者が1890円、後者が1680円。webでの噂では前者は重すぎる、後者は飛びすぎるとの事だが、果たしてどんな結果になるか。ちなみに10本以内だと送料が500円かかるので、もし採用した場合10本単位で注文することとなる。そのあたりはやや不便だがまぁ、仕方あるまい。

 

午後に見積もりに関する軽い会議があった程度でたいした作業は発生せず。当然定時退社。本屋に立ち寄るもぐっと我慢。PCを叩こうと急行を1本見送って並び、座席は確保するも、ギュウギュウ詰めでPCを取り出すにはいたらず。仕方なく本を取り出したが、眠くてリタイア。全然勉強できてません。

 

帰宅・夕食後、「アホな映画」の続きおよびプリズンブレイクの6巻を見た。で、入浴後に布団の中で7巻。ようやくシーズン3が終了。それぞれの感想は以下。例によって、内容記述は最小限に留めるものの、ネタバレ嫌いの方はここまでで。

 

 

以下、「真・女立喰師列伝」の感想

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本作は攻殻機動隊等で有名な押井守監督の作り出した架空の仕事師「立喰師」をモチーフにした最新作である。立喰師とは味に難癖をつけたり、トリックを使ったりと様々なテクニックでの無銭飲食を生業とする架空の職業で、うる星やつらなど、過去の押井守作品にもしばしば登場している。前作「女立喰師列伝」とは異なり、本作は多数の監督によるオムニバス形式で撮影された物。なんでもスカイクロラの隙をぬって撮影していた物らしい。

 

【金魚姫 鼈甲飴の有理/監督:押井守】

フリーカメラマンが伝説の立喰師「鼈甲飴の有理」を探し求めるストーリー。鼈甲飴の有理役を演じるのは、ウルトラマンセブンのアンヌ隊員役、ひし美ゆり子である。

あえて古い8ミリを使用した様な映像で、レトロな芸術作品を演出しつつ、内輪ネタに近いパロディ要素を正面切って挟む箇所あり。しかしそれでもなお世界観は崩さず。中年女性の綺麗さを感じさせる映像美は魅力的。ストーリー的オチが存在するわけではないため一般受けはしないだろう。

 

【荒野の弐挺拳銃 バーボンのミキ/監督:辻本貴則】

バーボンのミキこと水野美紀が西部劇風のバーで繰り広げるガンアクション作品。明らかにパロディ作品だが、デオチ的な雑な物ではなく、パロディとして完成されているため安心して笑える。映像やアクションもパロディとしては勿体無いぐらいの出来で、素晴らしい....水野美紀の台詞まわし意外は。締めはパロディでありながらも格好良い。騙された人が怒らないなら詐欺ではないのだ。「恋愛とは『誤解』の最も成功した例である」という格言を残した偉人は誰だったかな。

 

【Dandelion 学食のマブ/監督:神山健治】

前作で立喰師たちと死闘を繰り広げた神山店長の後日談となる作品。(残念ながら前作はまだ見ていない) 神山店長役はなんと監督本人。ちなみに攻殻機動隊で笑い男シリーズの監督を務めたあの神山監督である。ストーリーはミステリ仕立てで、かつ、村上春樹的なジュヴナイル・ラブロマンス要素があり、とてもシリアスな作品。作品を通してほぼすべての台詞が、神山店長役の声優、内田夕夜によるモノローグ形式で語られ、トグサ主役の回を連想すると同時に、神山健治は本当に「メガネ」を愛する押井遺伝子を引き継いでいるのだなぁと感じる。

ちなみに作中ではなんでこんな名前なんだろうね、という台詞にもなっている、タイトルの「Dandelion(ダンデライオン)」とはタンポポの英名。タンポポが黄色いからライオンと名づけられたと誤解されがちだが、そうではない。実は、ダンデライオンとはライオンの歯という意味。あのギザギザの葉がライオンの牙を連想させることからついた英名なのだ。

 

【草間のささやき 氷苺の玖実/監督:湯浅弘章】

無くなった祖母の過去について孫娘が語るという形式での、芸術色豊かな作品。祖母は若く美しかったころ、玉蜀黍畑に住んでいて...と娘の想像する祖母の姿が描かれる。その映像美は素晴らしく、祖母役である玖実の若いころを演じる藤田陽子を蟲惑的に演出している。実は湯浅監督は本作品が商業作品としては初監督との事らしいが、barista的にはこの作品が全短編中のベスト。映像に関するセンスはピカイチだとおもう。事実、今回他の作品でも撮影は湯浅氏が担当している物も多い。

ストーリーは単純ではあるが、想像力を掻き立てられるものであり、いわゆる短編集好きにはオススメ。カキ氷ではなく氷苺である点も細かい工夫だろう。

 

【歌謡の天使 クレープのマミ/監督:神谷誠】

お察しの通り、タイトルは「魔法の天使クリィミーマミ」のパロディである。ブームにもかかわらず流行らないクレープ屋の店長のもとに、立喰師マミ(小倉優子)が現れて....というストーリー。中盤より、物語はわかりやすいパロディパートから一転し、マミの長台詞に入る。最初は適当な話で言い訳をしているようにしか聞こえないのだが....。

単なるパロディとしての長台詞かと思いきや、日本のメディア批判的要素も含んでおり、ばかばかしいなと思ってみている観客は、どこまでが史実でどこからが嘘なのかがわからなくなり、混乱することとなる。通常の立喰師が飲食店の店員を騙すだけなのに対し、観客まで騙しているのだから、ただの馬鹿な作品ではない。

 

【ASSAULT GIRL ケンタッキーの日菜子/監督:押井守】

馬鹿作品。日菜子は伝説の立喰師だったが、何故かあるロボットに登場し、降下強襲部隊の大佐として戦っている、という話。1発ネタ台詞を言わせるためだけに、もの凄いCGを駆使した、本気の馬鹿作品だ。しかし、ただの馬鹿作品でありながら、最後のシーンを見た後に、ふと、悲しい気持ちになる。例えば自分が死ぬ間際、あるいは焼け野原になった災害後の故郷や、戦後の日本を見て、みんなが思い出すのはそんな些細な思い出じゃないのかな。

ちなみに、英語で将軍はジェネラル、大佐はカーネル、大尉はルーテナントという。

 

【違いのわからない男の....】

短編の合間に挟まれる偽CM。良くぞこんなパロディを流せた物だ。宮元亜門はわかる男らしいが、わかる男はゴー○ド・ブ○ンドごときを飲んだりはしないと思うが....。

 

総評:押井守LOVEの人には90点。SSFFなど短編映画際が好きな人には85点。一般人には50点。みんなで見ちゃいけません。一人で見てニヤニヤする作品ですよ、これは。(つまり、barista好みの作品だ)

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ここまで。

 

以下、「プリズンブレイク・シーズン3 6, 7巻」の感想

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結局、脱獄は「勢いだったね」という物。別段頭脳戦と呼べる物じゃないだろう。あの女の立場も良くわからず。シーズン3完結といいつつ、全く区切りはついていないという感じ。各人の行動に一貫性が感じられず、演技だったのか、なんだったのか。というか、役者は最後までストーリーを知ってて演じてるのかなぁ、という気がする。

一方、マホーンやティーバッグのぶっ飛びぶりは復活。嫌な連中だけど、そうでないと物語は面白くならないからなぁ。べリックはもう、救いようなし。といっても悪人じゃなく馬鹿なだけ。所詮はマンモーニということか...。

辛いことを書いているが、テレビドラマとしてのレベルは高い。日本のドラマにこれほどレベルの高い物があるだろうか。(あるだろう。自分が見てないだけ)とりあえず、見て損はないが、新作の値段であせってみるほどではない。レンタルする人は旧作になるのを待つぐらいで十分。

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ここまで。


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