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創造編 -- 構造確認



2009/07/08

早朝アタック

今日こそはと早起き。いつもより20分早く家を出て、建ち上がった家をじっくり観察してきた。あまり写真を沢山載せると、完成してからの更新を読む読者の驚きが減るかと逡巡した物の、後で読み返す際の自分の楽しみを重視し、ガッツリ掲載することにした。どんな風に家造りが進むのかの参考にして貰えれば幸い。


まずは牧歌的な遠景より。目の前は一面の田圃。願わくば宅地などになりませんように...。


玄関。1畳分奥まったところに扉が設置される。土間部分は壁よりやや手前まで伸びる。玄関の中のタイルは白だが、外のステップ部分は黒い物にした。どんな印象になるのかドキドキ。


ダイニング。分かりやすいのでいつもは右の窓の方向を南と説明しているが、実際にはこの写真の正面ぐらいが真南。一日中明るいダイニングになりそうだ。右側の窓は縦に長いため、掃き出し窓に見えるが、実際には下1/3ぐらいで分割し、下ははめ殺しになる。


パティオ。大きな開口部は窓ではなく透かし壁になる。南と西が透かしで.....


東には出入り口が出来る。できあがるとコンクリのように見えるだろうが、実際にはこのように普通の2x4構造。それぞれの写真正面の角の辺りに、ダウンライトがつく予定。


開口部を一つずつチェック。前にもちらっと話をした、まぐさとまぐさ受けの構造を確認。マグサとは窓などの開口部の上の部分のことである。で、何を確認していたかというと、


こういう構造になっているかどうか。2x4の家の場合、このように窓の上にはマグサというパーツがあって、それをマグサ受けが支えるという構造になる。マグサの下に木枠が填っているが、その下に窓が取り付けられる。

これは2階からの荷重がかかっても窓がゆがまないように防止するための構造。一端マグサ受けが2階からの加重を支えるため、窓に直接2階からの荷重がかからないようになっているわけだ。2x4の家で「窓が開きにくい」なんてことになったら、この辺がちゃんと施工されていない可能性がある。


床板のチェック。ポイントはちゃんと「乱」に配されているか。この写真のように合板と合板の境目が互い違いに貼られているのが正解。そろえて貼るのに比べ、施工も面倒だし、端材が出る原因となってしまうが、互い違いにした方が強度が高い。そろえて貼ると大きな荷重がかかった際に継ぎ目が弱点となってしまう。

その他、軽く釘の打ち方をチェック。細かく打ち込んであるし、深さも妥当。釘は釘自体と木材の摩擦で強度を得る物なので、釘頭が何ミリもめり込んでいるようだと、その深さ分強度で損をすることになる。釘頭が木材面とほぼ平行になるのが理想型。


1階パントリー&トイレ窓。これだけ細い窓でもきちんとしたマグサ周りの施工がなされている。


2階の書斎の床を1階パントリから見上げた写真。書斎の壁際には大きな本棚を置く予定なので、ちゃんと補強が入れてある。これで安心して本がおける。本をあまり読まない人には実感がないだろうが、大量の本は非常に重い。数十キロはある....と思うのが本を読まない人の発言で、実は数百キロある。下手なピアノなどより重い。


台所側からリビング・和室を望んで。正面の開放部は玄関や坪庭の辺り。この状態での光景は立体的でなかなか面白い。


和室の足下窓。通称にじり口。かなり小さめの開口部なので、やや薄暗い部屋になる予定。


同じく和室から坪庭を望む窓。正方形の部分が窓。右側正面は玄関だが、壁になるので直接出入りは出来ない構造。barista家には「あまり親しくない人を入れる客間」は作っていない。親しくなければ上げなければよいと言う割り切った考えなのだ。


玄関ホールから坪庭側を撮影。ここは大きな窓になる。右側奥はシューズクローク。既に建材などが置かれ、収納として役立っている。なかなか優れものだ。


階段下から2階を撮影。ハシゴなどがかかっていなかったので、今日の所は二階の状況はお預け。施主なのになぁ。


2階浴室部分。barista家は浴室・洗濯場が2階なので、1階天井=2階床に穴が空いている。その周辺を撮影。床に開口部があるとそこが弱くなるので、このように太い柱が集中して入っている。


別の角度から。このように接合部には金物も併用している。


同じく開口部から浴室窓方向へ。入浴中はほぼこれぐらいの角度で空が見えるはず。


最後に玄関側から台所方向を。我が家に訪れたお客さんが最初に見るのはこの角度。完成したらどんな光景になるだろう。

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