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ハウスメーカーの印象 -- タマホーム



低価格な家を計画しているなら一度は見ておきたい、木造軸組工法の家を扱うハウスメーカーです。「低価格⇒選択肢が狭い」というイメージがありますが、施工件数の多さを武器にして、非常に沢山の設備メーカーと提携しており、値段の割には標準プラン内の選択肢は多い方だと思います。本当に標準プラン内で抑えるなら、総二階、35坪程度の一軒家が本体価格1,000万円程度で立つことになります。

ただし注意していただきたいのはその価格制度。タマホームといえばクレーム件数No.1だという噂のあるメーカーですが、その殆どは価格に関する物のようです。家の値段の仕組みを理解できなかったお客さんが「坪25.8万円で40坪なら、1,032万円じゃないか!なんでこんなに高いんだ!」と苦情を言うことが多いのだとか。

タマホームの「標準設備」は坪数によって変わるようで、狭い家だと安価な設備だけ、広くなるとやや高価な設備も利用できるというシステムです。それによって、坪単価という不透明な価格を現実的にしようという試みでしょうね。しかし、実際には完全な標準設備で家を建てる人は少ないですし、外溝工事費や地盤改良費などは別途かかりますから、「安価であること」を理由に訪れるお客さんが多いせいで、クレームが増えているのでしょう。「吹き抜けは坪単価に含める」ってルールは確かにわかりにくいと思いますし。

ただし、ルールさえ理解すれば、価格の計算しやすいメーカーだといえます。展示場がほぼ標準設備で40坪程度の家である点も非常に評価できます。オプション品にはすべて「オプション品シール」が貼り付けてあるぐらいの徹底振りは他メーカーも見習う点があるでしょう。

前述の通り、価格帯のわりに設備は充実しています。オール電化が標準プラン内なのも魅力的。家のデザイン自体はやや「可愛らしい」印象のものが多いように思います。へーベルハウスのような重厚な家、住友林業のような木が主役の家、シンプルモダン系の家が希望の人には向かないかもしれません。また、基本的に標準モデルの間取りをカスタマイズするという考え方のメーカーなので、自由度を求める人には向かないでしょう。もの凄く変わった形の家を建てたりすると、余所より高くなってしまうかもしれません。

営業さんは紳士的で、かつ親切でした。土地の話などについて真摯に対応いただき、非常に助かりました。また、あまりガツガツしておらず、気軽に話を聞きにいけるという印象を受けました。都会ならともかく、baristaのように田舎の土地の安い地域にお住まいの方なら、建売住宅を買う前に一度話を聞いてみたほうがよいでしょう。


【タマホームに向いている施主】

・とにかく安く家が建てたい人

・家はデザインや面白さより間取りだという人

・可愛らしいデザインが好きな人

・建売住宅の購入を考えている人


【タマホームに向いていない施主】

・高級感あふれる家が建てたい人

・わがままで人と違うことがやりたい人

・都心の変形地に匠の家を建てたい人

・そもそもお金が有り余っている人

・みのもんたが嫌いな人