バトルシップ監督:ピーター・バーグ/ 原作:/ 48点
■SFとしては馬鹿らしいが憎めない作品
※さほど脚本に意味のある映画ではないと思うので結構ネタバレ多めの解説です。敏感な人はご注意を。
アメリカ軍の空襲を受けた農民が、竹槍で飛行機を落とそうとしていたら、(それが当人たちにとってどれだけ必死の行動であったとしても)傍目には非常に滑稽に映る。ましてやその結末が、竹槍で飛行機を撃墜することに成功し、アメリカ軍を退けるような展開だったとしたら、ちょっと脱力ものである。
だがしかし、バトルシップはそういう映画なのである。本作品は宇宙戦争よろしく宇宙人が攻めてきたので、「じゃぁ戦艦で追っ払おう」っていうなかなか牧歌的な作品なのだ。っていうか、突っ込みどころはそこだけじゃなくて、真面目にSFとして評価し始めると若干怒りを感じるレベルではあるのだが、でもまぁ、なんか許せるっていう、馬鹿だけど憎めない友人のような映画である。(意味不明)
以下、中盤までの、ってか展開バレバレなのである意味全体的にネタバレ
上記ネタバレ内に語った内容で、もはや結末は見るまでもない。でもお金を払った以上は見ざるを得ない。辛いところである。ちなみに他の俳優も見習うべきだとまで言われた、浅野忠信の演技はとても普通でした。いつもの彼です。
さて、そっからの展開はもう、マンガである。ギャグ漫画寄りの調整なので、笑ってはいけない。
上記1行だけのネタバレで脱力した人も多いと思うが、ただ、それでも微妙に、本作品には憎めない部分を感じてしまう。それは後半のジジイ大活躍の部分。現実にはありえないんだけど、それでもまぁ、ジジイが誇らしげに若い頃の杵柄で頑張るシーンてのは嫌いじゃない。ただ、例の負傷した退役兵の活躍も含めてみると、ちょっと右寄りすぎて気持ち悪くもあるかな。
んなわけで、そこそこのダイナミックなCGI映像に馬鹿な物語が組み合わさった、ギャグSF作品。腹が立つほど酷くはないので、時間に余裕があるならどうぞ。ただ、あまりに兄貴の扱いは酷いよね。劇中の一番の真人間なのに....。 Copyright barista 2010 - All rights reserved. |