ファミリー・ツリー作者:小川 糸/ 原作:/ 62点
■中学男子の妄想的な何かを感じなくもない
ファミリー・ツリーは「かたつむり食堂」で有名な小川糸の描いた恋愛小説である。主人公の少年は幼少の頃、祖母の経営するホテルに夏ごとにやってくる「リリー」と言う名の少女に心を惹かれていた。彼女は気が強く独特の性格であったが、いつしか彼は彼女に恋心を抱いている自分に気づく。
物語は、その後の二人の関係がどのように変化するかを、波乱万丈な周囲の事件とともに描く。主人公は結構な勢いで落ちぶれ、悩み、やがて、祖母の姿にいろいろと学ぶ事になる。そこから「ファミリー・ツリー」=「家計図」というタイトルなのだろうが、どうにも感情移入できない。
以下、ネタバレ内に感情移入できない理由
と、そんなわけで、折角魅力的な祖母を登場させて、名作になる可能性を節々に感じさせるにもかかわらず、全体的にはちょっと残念な出来。みんなはこれに素直に感動できるのか??少なくとも女性には無理だと思うのだが....。
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