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ハリーポッターと不死鳥の騎士団

監督:デヴィッド・イェーツ/ 原作:J・K・ローリング/ 77点

■ハリーはお年頃

 

本作品は超有名作品であるハリーポッターシリーズの1つ。どうでもいい話だが、この手の連続作品には第1話とかepisode1とかつけて欲しいと思う。十二国記のようなどこから読んでもある程度通じる作品なら良いが。

 

物語は珍しく最初からシリアスな展開。無駄コメディが無いと清々しくてよい。いつものデブと馬鹿親の掛け合いにはうんざりだからだ。その代わり今回はどうでもいい恋愛モノ展開が続く。これが最終話までに生きるのなら良いが、そうでないなら、それなりにバッサリ切っても良いのではないかと思う。

それ以外の物語は粛々と進む。構造は7人の侍。「そろそろボスと戦わなきゃならないから、精鋭を集めるぜ」って位置づけ。で、ハリー含むその精鋭たちが「不死鳥の騎士団」というわけ。

しかしこのタイトル、誰一人騎士ではないので、「不死鳥の魔法使い」ぐらいが妥当。事実、初めて見たときに「ハリーたちが、何をしても活動をやめない不死の騎士団と対決する物語」かと想像してしまった。原題を確認したら、「Harry Potter and the Order of the Phoenix」との事。確かにOrder of 〜で〜騎士団と訳す事もあるんだけど、元々はもっと広い意味での集団をあらわすんだから....その、まぁ...いいか。

ちなみに「不死鳥の」ってのはダンブルドアの飼っているフェニックスに由来。どうでも良い話だが、フェニックスの発音はフィーニクスに近い。ファミリーもフェモリに近い。どちらも発音記号を確認したら納得だが、日本のカタカナ表現はもうちょっと何とかしたい。いや、国内で使用する分には良いけど、中学の参考書なんかに書く場合は、発音記号に付加するカタカナはフェモリぐらいのほうが良いと思うのだ。

 

閑話休題。映画はまぁ、それなりに面白かった。ステレオタイプなピンクのオバサンが鬱陶しかったけど、観客をイライラさせるための演出だから仕方がない。学校や魔法省の対応のアホさに相当イライラするが、情報操作の怖さを表現する意味では効果あり。肉弾戦ばっかり描いてても物語に深みが作れないからなぁ。

しかし毎度、ダンブルドアの「説明不足」にイラっとする。いい加減当事者にきちんとした説明をしろよ。インフォームド・コンセントをしらんのか。毎度、登場人物のそういう性質に同調できない。映像の方は、いつもどおり綺麗。魔法の演出がだんだんドラゴンボール化してきて、最終話には地球が割れるのではないかと心配だが。

 

しかし、ハーマイオニー役のエマ・ワトソン、ピーク過ぎちゃった感が若干。Blu-rayでみるとおでこのしわが目立ち心配だ。そろそろみんな年齢が厳しく...。今回の目玉商品は新キャラの変人ルーナ。知性派不思議ちゃんでなかなか可愛い。あの子がヒロインでも良いのでは?と思った。まぁ、原作があるから無理なのだろうけど。歳を取ったらどっちに転ぶか微妙な顔だが、美人になると良いなぁ。次回以降に期待。ちなみに英語圏で月といえば狂気の象徴で、彼女の役名がルーナってのはそういう理由である。