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攻殻機動隊2.0

監督:押井 守/ 原作:士朗正宗/ 96点

元々は95年の作品なのだが、スカイ・クロラ公開の記念として、スターウォーズの音響を手がけたスカイウォーカーサウンドが音を当てなおし、それに伴い押井監督らの手により3D表現を刷新したものだ。折角だから映画館で見たいと、わざわざN市まで行って見て来た。

 

映像や音響のできは期待以上。新しい音声の気持ち悪いぐらいの立体感は非常に素敵。清掃車を追いかける小汚い男の声やちょっとした物音など、意外なところであえて6.1chを過剰気味に使い、視聴者にドキッとさせる効果をもたらしていたのも秀逸。銃器の音やヘリの音は完璧。兵器関係はやはりアメリカに一日の長がある。映像のほうはと言うと、セル画との差異を懸念してか、立体感を抑え気味にしたヘリの描写や、海中の泡の表現の方向性など、若干の不満点もないではなかったが、映画館で見てよかったなという程度には素晴らしい出来だった。ダイブ前のビルの表現などはあとで旧作の写真を見たところ驚くほどの差だった。伝説のエンディングシーンも完璧。良いものが見られた。

久し振りに見直しての感想は、思っていたよりわかりやすいという事。人形遣いがどういう存在で、何を求め、素子が何を求めたのかなどが、かなり明確に台詞等で表現されている。何度も見ているせいかもしれないし、こういった作品への耐性がついたせいかもしれないが、イノセンスよりわかりやすかったと思う。

 

注意:以下完全なネタバレ すでに古典の部類ですが、未視聴の方はブレーキ!!

 

 

 

せっかくだから、イノセンスと2枚セットのBDボックスとかが発売されないかなぁ。ただ、DVDに比べまだまだ高いから手が出ないかも。自分は沢山の作品を次々見るタイプではなく、好きな作品を繰り返し見るタイプなので、できれば購入したくはあるのだが。単品で冬に発売される事は決定されているが(発売済み)、値段はいくらになるのか...。10回見たとしてもレンタルで3,000円。BDが8,000円だとちょっと高すぎる。その点、DVDの1500円セールなどは実にリーズナブル。良い時代だな。

 

さて、スカイ・クロラ公開まであと2週間(このレビューを書いた当初はそうだった)。楽しみだ。しかし、主人公の一人の名前が草薙水素って草薙素子と近すぎる。森氏、押井氏に決まったのは偶然とか言ってるけど、それこそ人形遣い&素子並の相思相愛なのでは??